お客様にお声掛け(アプローチ)はしてみたものの、二言目から何をどうお話ししたらいいか分からなくなってしまう。
そういう時って良くありますよね
今回はそう言った時に会話を繋げるヒアリング方法の極意をベテラン携帯販売員のスペ太郎が新人スタッフのあなたへ伝えていきたいと思います。
もしも、「ヒアリングは得意だからその次に行うクロージングで困っています!」という方はこちらの
にクロージング方法をまとめていますので参考にしてください。
目次
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お客様との会話を広げる必要は無い
まずそもそもの前提として目的は、あなたは携帯の販売員なので携帯の案内を行うこと。
この点に注目してこの記事の内容は読んでください。
前の記事でアプローチを行う時に(前の記事はコチラ)
「ご検討中ですか?」の声掛けを使うといいでしょう。とお伝えしましたが
お客様からの基本的な返答パターンとして
- そうなんですよね〜
- あ、見てるだけです
- いえ、大丈夫です
- あはは的な愛想笑い
- 興味ある事をお客様から聞いてくる
こういった上記のパターンに分かれると想定されます。
1番簡単なパターンは
5番目の、興味ある事をお客様から聞いてくる
これは、お客様に聞かれた事について回答するだけで良く、自然とその後の会話は進む事でしょう。
次に簡単なパターンは
1番目の、そうなんですよね〜
4番目の、愛想笑いをされる
これは、二言目を私たちスタッフ側から行う必要があり、何を質問するのか考える必要があります。
定番のパターンとしては
- 機種変更お考えですか?
- 今は何の機種を使ってるんですか?
- どこの携帯会社をご利用中ですか?
- どういった機種でお探しですか?
このように基本的にはどれでもいいんですけどお客様へ質問をぶつけてみましょう。
普通に会話をしようとすると、何を話していいか分からなくなるので、とにかく質問すればいいんだと覚えていてください。
2番目の、あ、見てるだけです
3番目の、いえ、大丈夫です
この返答パターンに関しては、これ以上なにもしなくて大丈夫です。
メンタルの強さに自信のあるスタッフさんに関しては、このような返答でも関係なくガツガツ質問を続けたり、商品の良さを伝えたりと話しを進める方法もあります。
そういう方に関しては、そもそも悩んでこのような記事は読んでいないと思いますので割愛させて頂きます。
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必要な情報は決まっている
質問をしていく事は理解できたと思いますので
質問をするうえで、ただ質問するだけではなくこちらが提案するにあたって有効に活用できる情報を揃えていくように心がけます。
- 現在利用中の携帯会社
- 現在利用中のスマートフォン
- 何の機種に興味があるのか
- 月々いくら通信料がかかっているか
- 自宅のWiFiは何をつかっているか
- いつまでに新しく買い替えたいのか
上記の項目のうち最低でも3つはヒアリングを出来るように意識しましょう。
それぞれヒアリングした内容には
お客様へ提案する際の言い回しを有効的にさせる要素がたくさん含まれていますので項目ごとに解説していきます。
1.現在利用中の携帯会社
基本的に携帯電話は、現状お客様が使用している会社で新しく購入する「機種変更」が一般的です。
お客様の携帯会社が分かる事により、機種変更の提案になるのか、乗り換えの提案になるのか大きく変わってくるのです。
ちなみに、乗り換えであれば購入するスマートフォンの機種代金がお安くなったり
月々の基本料金がお安くなりやすいといったメリットが昔からあるのですが、お客様にもその認識を持たれている方は意外と多い事を知っておきましょう。
2.現在利用中のスマートフォン
お客様が何のスマートフォンを使っているのか把握できる事は重要な項目です。
お客様のスマホを把握することで
- 何年前のモデルなのか
- 分割の残債がありそうな機種なのか、あるのであればどれくらい余ってそうかが想定できる
- 携帯会社+利用中スマートフォンの組み合わせで携帯を下取りに出すことで余っている残債を無くせる買い方をしているのかどうかを想定できる。
- 購入してから料金見直しをしていないと仮定して、ご利用中の料金プランがある程度絞れる
こういった上記のポイントを把握する事ができます。
3.何の機種に興味があるのか
お客様の希望する機種が、そもそもお店に無い機種だったり、今後発売予定の機種だったりすると
ご来店された当日ではどうしても契約が出来ないので注意が必要です。
例えばヒアリングした際に、iPhoneという大きなくくりなのであればお客様の利用シーンに合わせて、どのiPhoneが適しているのかこちらから提案ができますが
お客様から「iPhone12miniが良い!」と指定の機種がある様でしたら
個人的にiPhone11を販売したかったとしてもiPhone12miniでまずはしっかり性能説明や、お見積もりを提示するように心がけましょう。
もしもお店に在庫がなかったり、これから発売予定の機種なのであれば提案に入る前の段階から
後日に自分宛の来店戻りで来て頂けるような
「この人から購入したい!」と思わせる提案方法に切り替える事が大切です。
▫もしも当日に契約してほしいと思うのであれば
提案業務になれてくると、お客様のスマホに対する利用シーンをヒアリングしながら興味があるといっていた機種から、スタッフ側が提案したい別の機種に切り替える事も可能になります。
例えば、お客様は現在iPhone7を利用しており
iPhone12Proを購入してみようか迷い中での来店。
お客様がスマホに対して求めている事をヒアリングすると
- 今と同じ操作性の機種がいい
- 大きさは極力同じくらいがいい
- カメラはそんなに使わない
- 金額が高いから購入するか迷っている
- 色にこだわりもそんなにない
ここまでお客様の状況を把握出来れば
このお客様は、iPhone12ProよりもiPhone12miniの方が合ってるよね?という結論に至ります。
さらに追加の質問で
「5G電波は使いたいですか?」とヒアリングして
5G電波に興味もないようであれば、iPhoneSE2でも大丈夫だよね?と金額を抑えた機種を提案出来る訳です。
しかし、お客様の希望機種を変更していく場合に当たって1番大切な質問があり
「なぜiPhone12Proを購入したいんですか?」と
なぜ最初にこのiPhone12Proを見に来店されたのか、理由をしっかりと明確にする必要があります。このヒアリングする事によって
- 1番良いものを選びたいから
- 友達と同じ機種にしたいから
- オススメされたから
- これしかないと思っていた
- カッコイイから
こういった、お客様によって考えが違う為、様々な理由が飛び出してきます。
その気持ちを汲み取った上で
「お客様にはこちらの商品も合っているかもしれません。」と、違う機種を提案してみるようにしましょう。
4.月々いくら通信料がかかっているか
お客様がスマホを契約する際に1番気になるポイントは月々のお支払いがいくらになるのか。
だと思うのですが、新しいケータイを見に携帯ショップに行った時に携帯スタッフからいきなり「見積もりを出しましょうか?」と言われても
まだ買うと決めてもないし、なんだか売りつけられそうでちょっと恐怖心を抱いてしまいます。
そうならない為にも、まずはお客様に毎月いくらくらい通信料をお支払いしているのかをヒアリングするようにしましょう。
ヒアリングにより毎月の通話料を把握できると
このお客様は機種変更したら、今の通話料よりも高くなるのか、安くなるのか、同じくらいになるのか先手を打って考える事ができるようになります。
また経験を積めば見積もりを計算する前から、ざっくりいくらくらいになると即時にイメージが出来るようにもなります。
イメージが出来るようになれば、お客様に「見積もりを出します」と伝える前に一言クッションを入れれるようになるのです。
参考例をあげると
- 新しい機種になるのでもちろん今よりも高くはなると思いますけどお見積もり出してみましょうね!
- 機種変更しても今と同じくらいで使えると思いますよ!
- お客様の場合新しい機種にしたほうが安くなりそうですね!
といったように、お客様に一言クッションを入れておく事で
お見積もりの金額を提示する前から、心の準備をさせておくことが可能になります。
計算方法の解説はこちら
5.自宅のWiFiは何をつかっているか
自宅のWiFi環境をヒアリングする事により、WiFi環境の有無が分かるだけではなく
お客様のスマホの使用頻度や家族構成、ゲーマーなのか、動画コンテンツのヘビーユーザーなのか、など様々な情報を把握することができます。
ヒアリングの理由としては、スマートフォンと固定回線のセット割引がお客様の損得にも繋がってくるので、まずはその確認の為にヒアリングをするようにしてみましょう。
様々な情報が固定回線からは広げられる可能性があるのですが、難易度が少々高いので今回は割愛させて頂きます。
6.いつまでに新しく買い替えたいのか
提案していくうえで、この「いつまでに変えたいのか」という項目は非常に大切なんです。
しかし、この項目をヒアリングをしないスタッフが意外と多くもったいないなぁと感じることが良くあります。
例えば、お客様が今日は絶対に契約しないけど、明日は必ず契約すると決めていた場合にその心境を知らないまま「今日だったらお安くできます!」とか
今日契約するものだと勘違いして
「見積もりは以上なので、問題なければ今から契約を進めますね!」
って伝えた後に、「いや今日はやりませんよ」、、、
これは何のために頑張ってたんでしょう?ってなりますよね。後から理由を聞いて「明日また契約しにきます!」ですんなり会話がまとまればいいですけど
スタッフ側が「今日だったら安くできます!」って言ってしまってたりとか
「なんで今日しないんですか?明日でも内容は同じですよ?」みたいにしつこく質問されると鬱陶しいとスペ太郎であれば感じます。
いずれ契約になる件数であれば、無理してその場で契約まで繋げなくてもいいので、お互いが気持ちよく商談を進められる環境になるよう意識をしてください。
この他にも
携帯電話の料金プランには更新月という縛りがよくあったりするので、お客様の心の中では来月に変える予定とすでに決めているパターンもあります。
また、家族回線の相談だったり仕事の関係で今は変えれないというお客様もいることでしょう。
見積もりを提示する前から、お客様がどのタイミングで変えたいのか、今日なのか今週中、今月中、次の更新月
様々なタイミングがあると思いますが、お客様の気持ちを把握して置くことで提案する内容や方法が大きく変わりますので是非覚えておきましょう。
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まとめ
今回はヒアリング方法の極意をまとめましたがいかがだったでしょうか。
結論お客様とは、楽しい会話をしなければいけないという訳ではなく、こちらが提案する為に必要な情報を質問していく。
このようなスタンスで、質問を投げかけるように会話をすれば、おのずとお客様との話しが続くようになります。
その為に、この記事で解説した
お声掛けから二言目に何を言えばいいのか。
提案をする為に必要なヒアリング項目は何があるのか。
この2つのポイントをしっかりと抑えてこれからの接客に活用してみてくださいね。
お客様としても、スタッフに対して何を聞いたらいいのか分かっていない方がほとんどですので
スタッフ側から質問してもらえる方が、お客様も返答しやすく、結果として「スタッフの方が親身にお話しを聞いてくれている!」と思ってくれる事もあります。
この記事を読んで、そもそも「お客様のお声掛けをどうすればいいんだろう?」と疑問に感じた方は、(アプローチ方法の記事)も作成していますので参考にしてください。
次回は提案中の深掘りという形で、ヒアリングの記事、第2弾をまとめようと思いますので是非そちらも読んでくださいね。以上
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